
「せっかく採用したのに、すぐ辞めてしまった…」そんな経験、ありませんか?
面接のときから“労務管理の視点”を取り入れることで、早期離職のリスクをグッと下げることができるかもしれません。たとえば、面接に人事・労務担当者が同席するというのも一つの方法です。このブログでは、そんな工夫がなぜ効果的なのか、そしてそれが職場改善や助成金活用にもどうつながるのかをご紹介していきます。
面接に労務担当者が入ると、何が変わる?
面接は、応募者だけが評価される場ではなく、企業側も「選ばれる立場」と言われるようになってきました。
だからこそ、労務担当者が面接に立ち会うことで、職場の実情や働き方をよりリアルに伝えられると、安心感を持ってもらいやすくなります。
たとえば、「残業の実態はどうなっているの?」「有給は取りやすい?」といった質問に、現場を知る立場から具体的に答えられるだけでも、入社後のイメージがグッと明確になりますよね。
ついつい採用したいという思いから、良く見せようとして確証なく実際よりも良い待遇があることを話してしまうことがあります。
勤務開始されてから「こういう風に聞いていたんですけど?」と労務担当者に連絡が来て、訂正をしたけどやはり「え?聞いてたのと違う。この会社大丈夫かな?」と不安感を持たせてしまうこともあります。
そんなリスクを防ぐためにも労務担当者が面接に入るメリットがあります。
“働く側の目線”を取り入れた採用のすすめ
経営者や管理職が面接を担当するケースでは、どうしても業績やスキルに目が向きがちです。
そこに労務担当者が加わることで、「この人が働きやすい職場になっているか」という視点を自然と持ち込むことができます。
「こういう働き方に対する配慮があれば、長く続けられそう」そんな気づきを、採用の場から生み出すこともできるかもしれません。
面接でできるちょっとした工夫
労務担当者が面接に参加する際には、次のようなやり方もおすすめです:
- 「うちの会社は、こんなふうに休みが取りやすいですよ」など実例を交えて紹介
- 不安になりやすい就業ルールや福利厚生について丁寧に説明
- 入社後にどんな研修があるかを、分かりやすく案内
- 気になったことは何でも聞いてください、と応募者に促す雰囲気づくり
形式ばらず、リラックスした空気を作ることも、ミスマッチ防止には効果的です。
労務担当者が面接に入り、内定を通知した後に「わからないことがあったらなんでも聞いてくださいね」という関係性を作っておくことで内定から勤務開始までに信頼関係を築くことができます。
将来の上司になる人には聞きにくいけど、労務担当者には聞きやすいということもありますので、これから働く方に安心感を感じてもらえると思います。
「業務改善助成金」との意外な関係
こうした“働きやすさ”を意識した工夫は、「業務改善助成金」を活用する土台づくりにもなります。
この助成金は、職場の最低賃金を引き上げた上で、生産性向上につながる設備投資などを行うと、その費用が一部支給される制度です。
採用の段階から“職場をより良くしたい”という思いを実行に移していくことで、制度活用のチャンスが広がります。
たとえば、教育研修の強化や業務効率化のツール導入など、改善に向けた取り組みに対して助成が出ることもあります。
小さな改善が、大きな安心につながる
「面接に労務担当が同席する」――このちょっとした工夫が、社員の安心感や定着率の向上につながる可能性があります。
そして、採用後のコミュニケーションにも良い影響をもたらすと思います。
“採用から職場改善へ”という流れを意識することで、企業も社員も心地よく働ける関係を築いていけるのではないでしょうか。
まとめ
労務担当者が面接に参加する――これは「働きやすい職場づくり」の第一歩かもしれません。
採用の場から“ミスマッチを減らす”という視点を取り入れることで、社員の安心感が高まり、早期離職のリスクを下げることができます。
あくまで一つの提案ではありますが、職場の未来をより良くするきっかけとして、試してみる価値はあるかもしれません。
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